ガーデニング

秋の夜 を 越 え て

10月からの短日処理が必要らしい、ポインセチア。

ひと月遅れで始めたが、ちゃんと赤く色付いた。

最初うっすらと葉脈がピンクっぽいだけだったが、新しい葉が出る度濃くなっていく。

2鉢のうち、白斑が入る「アイスパンチ」も、品種が持つ特製を発揮し始めた。

赤1色だったところに、よく見ると白い部分が見える。

家族が持ち帰った新種と合わせて3鉢が、寒さを吹き飛ばすような赤で、日々励ましてくれている。

来年はちゃんと植え替えて、切り詰め、お店で売っているようにこんもりと仕立てたい。

と思っていたら、この頃のポインセチアの鉢は、様々だ。

クリスマスツリーを模したと思われる、スラリと高いデザインや、2段3段仕立てのものなどがたくさん並んでいる。

茎が柔らかいので、丁寧に扱えば思う形にすることが出来るのだろうか。

それらを見ていると、ひょろりと徒長した我が家の鉢も、個性的に見えてくるから不思議だ。

先端だけでなく、根元付近から出て来た新芽が赤く色付いてきているので、全体が赤と緑の補色コンビ。

結構いい感じになってきている。

気がつくとクリスマスは終わってしまっていたが、オレンジの花を咲かせるハイビスカスと共に、見る度あったかい気持ちにさせてくれる。

有難や有難や。

| | トラックバック (0)
|

群 雄 割 拠

子供のころ住んでいた集合住宅には、各棟それぞれに、共有スペースがあった。

一棟に住んでいる40世帯が話し合いで割り当てを決め、花壇を作り、好みの植物を植えたり、野菜を育てていたりした。

我が家は3階だった。

ベランダから見下ろす我が家のスペースには、母の趣味で様々な花が咲いていた。

物心ついて気付くと、母の花壇が一番大きい。

土いじりに興味がないお家を除き、半数近い世帯で分けあったらしいのだが、明らかに不平等な状態だ。

母は、気が強い。

家庭内で振るう強引な采配を、外でも発揮しているのに違いない。

と思うと、子供心に申し訳なかった。

ある日思い切って、本人に聞いてみる。

「うちの花壇がひときわ大きいのは、まさかと思うけど、強引に・・・・・?」

人聞きの悪いこと言わないでよと言わんばかりに、母は言う。

「もらったのよ!」

えぇ~?!どなたに?

何でも、引っ越したり家族構成の変化で手入れが出来なくなったお宅の方から母に、「よかったら、使って」と申し出があったらしい。

ふ~ん。

(ホントかな?)

かくして徐々に領土が拡大。

我が棟一の大地主になったらしい。

母は典型的なO型だ。

男性並みにダイナミックな手法で、花壇の手入れをこなしていた。

まず、水やり。

ベランダから下を見て、階下のお宅が洗濯物や布団を干していないのを確認する。

そして、ホースの先を握りつぶして、蛇口をひねる。

勢いよく飛び出す水を、3階のベランダから真下の領土に降らせるという荒業を使っていた。

最初見たときには、度肝を抜かれたが、やがて私もやらされるようになり、それが我が家の当たり前になってしまった。

ある日学校から帰ると、花壇に小山が出来ていた。

あれ、何?

買ったのよ。

土壌改良のため、トラックで運び込んでもらったという。

それをスコップで、花壇に満遍なくすき込む。

山は一度きりでなく、何度か出現した。

母がその気になるまで放置された山で、友達とよく山登りごっこなどして遊んだのを思い出す。

母はよく言えば、おおらかだ。

縁日で買ってきたヒヨコが大きくなった。

母は小屋に入れず、ベランダで放し飼いにしていた。

ニワトリは、ベランダの手すりを歩いているうちに、風に煽られ3階から落下すること度々。

その都度階段を駆け下りて、連れ戻すのは、私の仕事だった。

あの・・・、一々面倒なんですけど・・・・。

と遠慮がちに訴えても、「閉じ込めたらかわいそうでしょ!」と相手にしてもらえない。

縁日でヒヨコを買ってくる度、同じことを繰り返していた。

そのニワトリ達は何故かいつも、突然姿を消す。

母に聞くと、「欲しいという人にあげた」という。

「もしかして、食べ・・・」

のど元まで出るが、怖くて聞けずに、今日に至っている。

領土の話に戻る。

「もらった」という母の言葉に内心疑問を持っていたが、その疑問が、確信になった出来事が起きる。

あるとき、母の花壇の通路を挟んだ隅っこに、小さな花壇が遠慮がちに出現していた。

どなたが作ったんだろう?

あれじゃ、植えられるものは限られる。

母が領土を分けてあげればいいのに・・・・。

と思ってしばらくしたら、母がそのプチ花壇に向かってかがみ、何かしている。

あっ!人様のものに、何を・・・?

帰った母に、問いただす。

「みょうがを植えてたの」

と、悪びれもなく、答える。

よその花壇に、勝手に・・・・。

責める私に、しれっと言う。

「あれ、私が作った花壇よ。」

!!

人一倍大きなスペースを独占していながら、更に広げるか・・・・?普通。

何処までも、我が道を行ける母が、羨ましい。

数年後、富里に引っ越すことになった。

母の帝国とも、お別れだ。

そうと知った数人の方が、お伺いにやって来る。。

「うちで使ってもいいですか?」

「どうぞどうぞ」と、気前よく頷く母。

そうやって、母の花壇は分けられていった。

これで少しは不平等が解消されたかもしれない。

ご近所の皆さま、申し訳ありませんでした。

母は、富里でも母、だ。

お隣の空き地に、またもや領土を広げているのだ。

地主さんから許可を頂いたとはいえ、少しは「遠慮」すべきなのではないか。

目一杯植えられた野菜や花々からは、その二文字のかけらも感じられない。

天国の父に、言う。

私、お父さんに似で、よかったよ。

| | トラックバック (0)
|

め で た い 名

ほー、いい色ですな・・・・。

メールで勧められたシクラメンの新種、「ナイトブルー」。

これまでになかったシックな花色に、目が釘付けになる。

しかし、お値段が・・・・。

もっとお安く買えると、嬉しいな。

と、ネットで、いろいろ探してみる。

しかし、どこも似たり寄ったりだ。

それなら、地元をチェックしてみよう。

ということで、ジョイフル本田富里店へ。

あるある!

シーズンだけあって、一番大きなスペースを、シクラメンが占めている。

出始めた頃は、万単位で売られていた黄色のシクラメンも、大分手の届きやすいお値段になってきて、しかも、数種ある。

うわぁ~、目移りしちゃうよー。

「ナイトブルー」を探しに来たのに・・・。

ちょっと、頭を冷やそう。

と、トイレに行く。

ん?

洗面コーナーに貼ってあるチラシに目がいく。

「アメジストブルー」1,990円。

おぉ、近いぞっ!

品種の多さに圧倒され、もはや「ブルー」なら、「ナイト」でも「アメジスト」でもいいや、という気になる。

ほほー、芳香性かぁ。

閉め切った部屋で、花の香りに触れられるのは、すごく嬉しいことだ。

よし、これに決めた。

売り場に戻り、探し回る。

が、紫のシクラメンはあるが、「アメジストブルー」は見当たらない。

そこで、先ほどからシクラメン売り場でテキパキとお仕事をしている男性に、聞いてみる。

「全部出ちゃいましたね。」と、あっさり。

「入荷の予定はありますか?」

「日曜日に入るはずなんですが、チラシよりも大きな鉢のみなので、お値段が変わってきます。」

「おいくらですか?」

「3,990円です。」

「…そうですか。日曜は、何時頃入りますか?」

「お時間は、分からないです。」

入荷しても数鉢なので、すぐになくなってしまうという。

だが、実物を見ないで予約するには、躊躇するお値段だ。

日曜日にまた来て、決めよう。

しかし、手ぶらで帰るには惜しい程、魅力的な花がいっぱいで、後ろ髪を引かれる。

ならばと、人様の邪魔にならない隅を陣取り、ツルツルお脳を働かせ始める。

部屋に、ブルーの花を飾ったら・・・・と想像。

ん?ただでさえ殺風景なところに寒色もってきたら、益々寂しくなるかも。

やっぱ飾るなら、見ていてあったかい気持ちになる、赤やピンク・・・かな?

我が家の数年ものになるシクラメンも、大分葉が上がってきている。

順調にいけば今年も、濃いピンクの花を咲かせてくれるはずだ。

じゃ、重ならない色味の、暖色系にしよう!

と、結論を出す。

しかし、予算1,990円と絞っても、一つに決められない程、皆魅力的だ。

つ、疲れた・・・・。

やっぱり、出直そう。

と、帰りかける。

あ?こんなところにも、あったんだ。

死角というか、自分の迂闊さで、今初めて目に入った花は、変わり咲きの品種。

あっ!あっちで見ていいなと思ったけど、「お歳暮」ラッピングされて、高いから諦めたのと同じ品種だっ!

お値段は?

葉に隠れていたタグを引っ張り出して、見る。

おぉ!予算ピッタリ!

わ~~い!粘って良かった~。

一緒にディスプレイされているピカピカの鉢カバーは別売りなので、鉢のみを取り出す。

すると、底面吸水部分に満水になっていた水が、ジャブジャブとこぼれ落ち、辺りを濡らす。

うわわっ!

うろたえていると、女性従業員さんが、こちらをチラリと見て、通り過ぎて行った。

思わぬアクシデントに出鼻をくじかれ「、私の家に行くのを嫌がってるのかも。」と、弱気になってくる。

しかし、別のタグを見ると、「特選長生シクラメン」とあるではないか。

おぉ!変わり咲きでも、丈夫なんだ!

やっぱり、連れて帰ろう!

元気づけられ、レジに。

部屋に飾ると、いい感じ。

ピンクでも、ちょっとシックな色で、白いガクから広がっている花びらは、少女のドレスのよう。

「若草物語」の大人しい女の子、「べス」のイメージだ。

品種名は「ワーリーギク」。

ナーセリーのHPに行ってみよう。

しかし、「露崎園芸」さんでは、見つからなかった。

シクラメンと&検索すると、新聞記事に行き当たる。

おぉ!千葉の生産者さんなのかー!

と、嬉しくなる。

連絡先が、「千葉県長生郡・・・」。

あ・・・・。「ながいき」じゃなくて、「ちょうせい」・・・。

地名だったのね・・・。

さ、さすが千葉っ!

野菜もお肉も、お花も素晴らしいっ!

| | トラックバック (0)
|

アイビー狩り

放置されて久しい、庭のとあるスペース。

その割には、この季節にしては緑がいっぱいで、「お庭」という感じだ。

が、それを喜んでいては、後が怖い。

それらは、所構わず侵略していく、アイビー達だからだ。

彼らは、10年ほど前我が家にやって来た。

日陰にも強いというので、数種買ってきて寄せ植えにされていた。

一年中青々として、手間もかからず。

有難や、有難やと感謝していた。

が、彼らはとてつもない暴れん坊。

植木鉢の中にちんまり収まっているタマではなかったのだ。

彼らは、何食わぬ顔をして、スススとツルを伸ばしていく。

壁に当たれば、張り付いて這っていくし、

地面に接触したらそこに根を下ろし、新たな拠点をこさえ、さらに成長を続ける。

あっという間に広いスペースをグリーンにしてくれる働きものなのだが、デメリットもある。

彼らの隆盛の陰で、ひっそりと絶えていく種がいるかもしれないからだ。

ということが分かってから、年に数度、「アイビー狩り」をしている。

晴れて風のないある日、「よっしゃ」と気合を入れて、彼らと向き合う。

表面を覆っているだけのイメージだが、結構根は深く、ある程度時を経たものは木質化して、かなりな強情っぱりに。

抜こうにも抜けず、仕方なくカットするしかない時もある。

長靴に皮の手袋、そしてハサミを装備。

まず、両手でツルをむんずと掴み、手当たり次第に剥がしていく。

ツルを辿った先には、中ボス、ラスボスが待っている。

ボス級になると、人の指の太さで木質化しているので、絵本の「おおきなカブ」状態。

うんしょ、うんしょと腰を入れて引っ張るが、なかなか抜けない。

敵もさる者。

抜かれてたまるかと、手が入らないよう他の木と、ブロック塀の隙間から生えてたりする。

こちらも負けてなるかと、掘れるところまで掘って、更に深く追求する。

ので、やっと抜けたときは、かなりな達成感を味わえる。

そうして格闘すること数十分。

あらかた排除したが、油断は禁物。

彼らは、たった一節あれば、そこから根を出し、盛り返してくる。

残さず集めないと、元の黙阿弥になってしまうのだ。

ふぅーーっ!やっと終わった。

いい汗かいた~。

気分もすっきり、引き上げる。

振り返れば、むき出しになった地面のあちこちから、懐かしい友が顔を見せてくれている。

アイビーの陰の下でもなお生き残れた、逞しき同志たち。

ほとんどが耐陰性のある宿根草だ。

キャラメル色のツボサンゴや、リュウノヒゲ属の黒龍と白龍など。

お前達、よく無事だったねぇ。

けれど、再会を喜んでいるのはこちらだけ。

あちらからすると、「こうなる前に、もっと小まめに手入れしろ」という感じだろう。

失った仲間達は戻らないとばかりに、よそよそしい雰囲気で風に吹かれている。

申し訳ありません!

でも、土にご飯あげたりして、もっと居心地よくするから、お許しを。

という訳で、しばらくはその辺りが生ごみを埋めるスペースとなる。

当分残さの処理場所には困らないし、庭もスッキリしたし、今日は有意義な日だったと、大満足で布団に入る。

翌々日、背中の右側が痛い。

重大な病気の前兆で、背中が痛むとよく見聞きする。

もしかして・・・・。

ドキドキしながら、重病説以外の例えば「寝違い」などの要因を探っていく。

やがて、一昨日のアイビー達との大格闘に行き着いた。

筋肉痛かぁ~~。

心からの安堵で、自然に表情が緩む。

でも・・・,私いつも筋肉痛になるの翌日なのに・・・・?

がぁ~~~~ん!

アイビーの仕返しか、はたまた当然のことか。

別の場所で元気に茂っているアイビーが、仇は討ったぞと揺れていた。

| | トラックバック (0)
|

秋 の 風 車

及川フラグリーンさんから、クレマチスの苗を買った。

前回購入した苗はどれも、きれいな花を咲かせてくれた。

バラの間から顔を出して咲きこぼれる様は、園芸書のよう。

夏から秋にかけても、ポロポロとあちこちで花を見せてくれている。

切り花にすると、バラよりもずっと花もちが良く、親孝行だ。

困るのは、バラ同様次から次と欲しい品種が出てくることだ。

手間もそれ程かからず、場所も取らないので、つい増やしたくなる。

もう、限界。

と、この間まで思っていたのに、この時期のお手入れを調べに及川さんのHPに行ったのが、いけなかった。

さすが及川さんで、この時期も、在庫は豊富。

見ているうちに、どうしても欲しくなってしまったのだ。

クレマチスだけではない。

及川さんオリジナルの誘因クリップ「小枝ささえ」も、使ってみてとても便利だったので、この機会に買い足すことに。

金属でできたシンプルなクリップで、装着がとても簡単。

たくさん使っても目立たず、スッキリ。

ツルの伸びに合わせて留める場所を移動するときも、ワンタッチでOKなので、ずぼらな私でも苦にならない。

いいこと尽くしのクリップが55個入って、2,310円。

これで、来年のシーズンもバッチリ。

及川さんから来た冬咲きの品種の芽が伸び始めた。

標準の時期を過ぎても枯れた枝だけだったので、「枯れちゃった?」とがっかりしていたが、このところグングン伸びて緑がいっぱいに。

今回は、花が見られるのではと、楽しみにしている。

大きくなる品種なので、届いた「小枝ささえ」で、早速フェンスに誘因せねば。

今年は早々に天敵の蚊が姿を見なくなり、外仕事が楽だ。

いつもよりも早めに来シーズンの準備を始められそうで、張り切っている。

雨があがったら、庭仕事に浸ろう。

| | トラックバック (0)
|

ほ ん の り と

家族の風邪をもらって、本調子でない。

いつも以上に、のろのろと家の中をうろつく。

朝日の射し込む窓辺にヨタヨタと近づき、伏せてあった段ボールを「よいしょ」と持ち上げる。

中には、2鉢のポインセチア。

去年、クリスマスの気分を盛り上げるため購入したものと、頂いたものだ。

春夏と室内でグングン育ち、青々とした葉を茂らせて、元気いっぱいだ。

ふ~。

しんどい体を引きずりながら、段ボールを端に寄せる。

鮮やかなグリーンが目の前に広がると、少し元気が出てきた。

段ボールは、寒さよけではない。

葉が赤くなるよう、「短日処理」しているのだ。

詳しい仕組みは知らないが、ポインセチアは、夜が長いと葉が染まってくるらしい。

ついこの間までは、面倒でとても自分には出来ないと決めつけていたが、伊勢神宮から届いた神棚が入っていた箱が、丁度いい大きさだと気付き、「じゃ、やってみましょうか」となった。

これも、「神様からの思し召しかもしれない」と。

以降、大雑把ながら、日が暮れると被せ、朝カーテンを開けるついでに取るを繰り返してきた。

通常よりも1ヵ月始めるのが遅れたが、「温暖化で季節がずれてるから、何とかなるでしょ」とポジティブシンキング。

しかし、日々茎が伸び続け、新芽があちこちに芽吹いているが、赤くなる気配は微塵もない。

ところが今朝は、風邪でヘロヘロになった私を慰めるように、端から少しづつ色づき始めてる葉が、数枚あるではないか。

おぉぉぉぉ!

ありがと~~~!

お陰で、体が少し軽くなった。

| | トラックバック (0)
|

取り扱い注意

台風18号、明日本州上陸の可能性。

伊勢湾台風並みの勢力とのことで、くり返し流される白黒の当時の映像。

その度に、「赤い運命」→「百恵ちゃん」と、ドミノスイッチ。

名場面に思いを馳せてしまい、現実が見えなくなる。

はっ、と我に返り、慌てて周囲を見回す。

「自転車は、予め倒しておきましょう」

はいっ!

植木鉢も、横に寝かせて。

うんしょ、うんしょ。

瓦などが飛んでくるかもしれません。雨戸は閉めておく方がいいでしょう。

イエッサッ!

自分で出来ることを終え、「後はあれだけね・・・・。」と、見上げる。

立派に成長あそばした、夕顔ちゃんだ。

遙か頭上で、風に揺れている。

台風が本気を出せば、家の壁にぶつかって、無事ではいられまい。

脚立を持ち出せば、届かない訳でもない。

しかし・・・・。

新鮮さゆえだろうか。

オクラ状の毛が、全体にビッシリ生えているのだ。

山形から来る夕顔の表面は、つるりんとしているのに・・・。

小さなオクラの毛にすらびくびくしている小心者ゆえ、自分では怖くて収穫出来ないのだ。

ただいまー。

背の高い家族が帰ってきた。

お帰りもそこそこに、「はい」と軍手とハサミを差し出す。

怪訝な顔で受け取る家族。

事情を話すと納得したのか、何故かご機嫌で出て行った。

チクチク痛いんだろうな~。

怖くて見ていられず、台所の隅で待つ。

「はーっ、すごいね!」

溌剌とした声に、達成感をたたえた顔で入ってくる家族。

まるで、ハトヤホテルのCMでカツオ(?)を抱えた子供さんのようだ。

チクチクを気にするそぶりもない。

あ、有難う。

そこに、置いてくれる?

直接受け取れず、調理台を指し示す。

ぞんざいに置かれ転がり落ちそうなので、タオル2枚を使って移動させる。

はやく食べたいな。

自分のお手柄のように、誇らしげに催促する家族。

しかし、「もう少し毛が弱ってからね」と心の中で呟く。

きっと、数日もすれば脱毛して、山形から送られてくる状態になるに違いない。

けれど、そんな気配は微塵もなく、きらきら光る産毛はいつまでも健在だ。

ある日、家族のしつこいリクエストを封じるために、とうとう料理する決心をする。

両手にタオルを持ち、夕顔を挟んでまな板の上に乗せる。

左手のタオルで押さえながら、包丁を入れる。

切り口を下にして立てて、上から下に包丁を入れ、皮をそぎ落としていく。

ふーっ、もう大丈夫。

痛てててっ!!

最後の最後に気が緩んだところを、タオルに刺さっていた毛にやられてしまった。

気を取り直して、夕顔のそぼろあんかけを作り始める。

包丁を入れた時から感じていた違和感は、間違っていなかった。

山形からくる夕顔は、スポンジのようにフワフワしているのに、我が家で育ったものは、シャキシャキとして身が硬い。

その状態は、形が違うだけで、まるっきり冬瓜だ。

ほほー。

環境が変わると、同じ種でも育ち方がこんなにも違うのか。

それとも種に、F1のような、親と違う子が育つなどの操作がされていたのか。

とにかく、そぼろあんかけは、美味しくできたからいいけど。

そぼろあんかけは、ジャガイモや大根など、結構何にでも合う。

あんでボリュームが出て、満足感も味わえるので、便利だ。

大雑把で申し訳ないが、我が家のやり方を書かせていただく。

材料 4人分

ひき肉(鶏がおすすめ) 100g

好みのお野菜 ジャガイモなら、中4・5個

調味料 酒、みりん、醤油、片栗粉

鍋にひき肉を入れ、酒、みりん、醤油各大さじ2づつ入れ、火をつけないうちによく混ぜておく。

こうするとお肉が適度に砕けてふわふわになるので、優しいあんになる。

中火で、箸で混ぜながらお肉の色が変わるまで火を通す。

野菜を一口大に切り鍋に入れ、野菜の半分がつかる位の水かお湯を入れ、蓋をして煮る。

途中で上下を返すように混ぜ、煮汁の味見をし、好みに整える。

野菜に火が通ったら、水溶き片栗粉を入れてよく混ぜ、好みの硬さになったら、出来上がり。

普段お肉をほとんど食べないからか、我が家はお肉からのダシで皆満足するが、物足りないならだし汁で煮ればしっかり味に仕上がる。

お腹があったまるので、これからの季節、特にお勧めだ。

                                                                                                                                                                  

| | トラックバック (0)
|

基 本 は 自 然

生ごみを、庭に埋めている。

数年前までは、EMぼかしと、発酵用の専用バケツを使っていた。

最近は、庭に穴を掘っておいて、毎日その中に生ごみとEMぼかしを入れ、土をかけるだけになった。

その方がバケツで場所を取られないし、分解も早い気がする。

お肉は滅多にないものの、お魚の骨などは結構出る。

いいカルシウム源だと、一緒に埋めていた。

ある日本屋さんで、「ポール・スミザーのガーデン講座」という本を見つけた。

外国のガーデナーの園芸書は、何冊か読んだことがある。

恵まれたスペースを存分に活かしたお庭造りは、うっとりする程素敵だが、狭小な我が家で取り入れられることは、そう多くない。

主に、花の色合わせや、植物の組み合わせなどを参考にさせて頂いていた。

このご本もそうかな?

中を見てみると、意外なことに、ガーデンプラン以前の、基礎の基礎。

環境や植物の性質などの見極め方や、土づくりなど。

イラスト満載で、情報量は少ない。

しかし、そのほとんどが私にとっては、知っているつもりでいたが、見逃していることばかり。

例えば、日向と日陰をそれぞれドライとウエットに分け、植物からみた居心地を解説している。

ある植物を、園芸書に頼らず、葉の形状、生え方などから、適した環境を探り出す方法。

良い園芸店の見分け方。

そして、その逆。

など、写真やイラストで例をあげているので、分かりやすく、どれもためになる。

なにより嬉しかったのは、「いい堆肥の作り方」だ。

まず、出来るときに、出来ることをすればいいという、大雑把さを容認。

動物性のものは匂うし、猫や犬などを呼んでしまうので、入れない。

段ボールやいろいろな紙も一緒にすき込むといいなど、意外に感じることが書かれている。

ほほー。

でも、実行しやすそうなことばかりだ。

以降ご本に従って、塩分を気にしつつ埋めていたお魚などの残さは、全て市の収集に出すようにした。

そのお陰で、ちょっとしか土をかけなくても、全く臭わないし、野良猫の足跡やウンチが庭から消えた。

紙も、どんどん一緒に埋めている。

すると嬉しいことに、分解がすごく早い。

油も、紙に吸わせて、一緒に埋める。

コーヒーも、フィルターごと投入できて楽チンになり、いいこと尽くめだ。

産直でお野菜がくるまれてきた泥つきの新聞紙に、野菜の切れ端をまとめて包み、そのままポン。

次はどの紙埋めようかなー。

と、物色する癖がついてしまった程、毎日が楽しい。

ポールさんに、いいこと沢山教わったなー。

読んだ後、そう思えるご本だ。

ポール・スミザーのガーデン講座

| | トラックバック (0)
|

雨降って地固まれ

下は、膝に穴が開いたジーパン。

上は、家族のお古のウィンドブレーカー。

手には、皮手袋。

厚手の靴下に、サボ。

これが、庭に長時間いるときの、装備だ。

膝の穴から、蚊が入らないかと心配になりながらの作業だが、意外なことに入られたことがない。

知人が印旛沼によく釣りに行くのだが、長靴の中にまで入って刺すと、ぼやいていたのに。

やや奥ゆかしい我が家の庭の蚊は、今日も元気に飛んでくる。

枝が伸び放題で、日当たりが悪くなってしまったコーナーの枝を、フィスカースのハサミでバサリバサリと落とす。

ちょっとは、遠慮しろ!とばかりに、落ちてきた枝がおでこに命中する。

バラの枝でなくて、よかった~。

気付くと、取り巻きのごとく、やぶ蚊がたかっている。

知らんふりしてもいいのだが、ここで少し数を減らしておこうかなと、ハサミを置く。

パン!パン!

一匹に命中してヒョロヒョロと落下していく。

すると、それを見て動揺するのか、他の数匹が一瞬退く。

が、探るようにまた群がってくる。

パン、パパン!

と、こちらがやる気を見せると、「覚えてなさいよっ!」とばかりに、一匹もいなくなる。

すごいなー。と感心する。

一見血に飢えた亡者のようでいて、ちゃんと、相手の出方を見ている。

みんなメスだろうから、「冷静なアマゾネス」と呼ぶことにした。

だいぶすっきりした庭を見渡して、ふぅーと息をつく。

あとは、あそこか・・・・。

不在がちな、お隣との境だ。

お庭のお手入れにご興味がないらしく、いつも自然のままだ。

たまにご家族総出で草刈りをしてると思ったら、程なくお客様がいらして、納得。

大分伸びた、キリン草が集団でフェンスを突き抜け、我が家の庭にせり出しているので、日当たりも風通しも、かなり遮られている。

発作的に始めたので、お隣に許可をもらおうにも、あいにくお留守だ。

でも、「草、刈らしてもらっていいですか?」とわざわざ断ると、かえって嫌味かな?

悶々と考え始める。

ふと、法律相談で見た、事例を思い出す。

境界を越えて伸びてきた枝を勝手に切ったら、器物損壊になる。

が、地面の下から根が入り込んできたものは、切っても構わない。

むむ・・・。

でもこれ、木じゃないよね。

しかも、わざわざ植えたのじゃなく、雑草だよね。

試しに、一本掴んで、引っ張ってみる。

地面が乾いているからか、それほど抵抗もなく、スコッと抜けた。

あら。

気持ち、いい・・・!

私の背丈よりも大きく、しっかりした太い草だ。

雑草取りの達成感と、爽快感が、刺激されてしまった。

こうなったら、止まらない。

次々と引っこ抜く。

ハッと我に返って、お隣の庭を見る。

すると、他の雑草に覆われているので、「抜いた」跡が全く見えない。

ふむ。

という訳で、思う存分片付けさせてもらった。

あとは、雨が降ってくれれば、完璧にわからなくなるぞ。

ここは、雨女の実力の見せどころ。

ということで、そろそろ一雨お願いします。

| | トラックバック (0)
|

英断  両断  言語道断

急に太い枝が枯れこんできてしまったバラの一鉢が、気になっていた。

ある日、水やりのために見ると、根元におがくずが。

やっぱり、入ってたか・・・。

ゴマダラカミキリの幼虫で、白い芋虫のよう。

てっぽう虫の呼び名がある。

バラなどの根元に産み付けられた卵がかえり、根から入り込んで、幹の中を内側から食害する。

枯れた枝を切ると、中が空洞になっしまっている。

今まで数株が、犠牲になった。

防護策として、根元にミカンネットなどを巻きつけておき、産卵させないようにしたり、成虫の足が絡んで飛べなくなっているところを補殺するなどがある。

しかし、ものぐさなので、何にもしないでいた。

期待して撒いた、虫が嫌がる成分が添加された炭は、コガネムシには有効のようだが、カミキリムシには効きめがないようだ。

根元に積もったおがくずをどけ、虫が潜んでいる穴を探すが、なかなか見つからない。

針金で木肌をひっかきながら、中が食べられ弱って、表皮の柔らかくなったところを剥がしていく。

すると、あるところで針金がスッと入っていく。

そこが虫が喰い進んだ跡だ。

入るところまで、針金を差し込んでみる。

長いと、20cmも続いているときがある。

針金が幼虫に刺さり、退治出来ることもあるというが、私は成功したことがない。

大好きなスパニッシュビューティーを、なんとか助けなければと、必死になった。

ノズル式の殺虫剤を穴の中に向けてたっぷり噴射したのに、退治出来なかったこともある。

うかうかしては、いられない。

家に引き返して、太枝剪定鋏を持ってくる。

それで、今年勢いよく伸びたシュートと、虫が入った古枝の境目に、深く刃を入れた。

すると、切った枝の根元に、虫の頭らしきものがくっついてきた。

どうやら剪定鋏は、にっくき虫の体も一緒に真っ二つにしたらしい。

残った切り株の根元の穴を針金でかき出すと、体が出てきた。

おぉー。初めて、てっぽう虫をバラが無事なうちに退治出来たぞっ!

念のために、穴に殺虫剤をたっぷり吹きかけた。

思えば、いつも同じ位置にある鉢が、被害にあう。

やはり、予防策を取らねばと、遅ればせながら思った。

ずっと気になっていたことに結果が出、しかもにっくき相手を退治できて、すっきりだ。

このように、私は目の敵にしているが、家族たちはカミキリムシ全般が大好きだ。

見つけると、大歓声を上げ、一緒に見たりしている。

体調3㎝程の赤いものや、茶色いものに、ゴマダラのように白と黒のブチなど、いろいろいる。

たまに驚いて後ずさりするほど大きなカミキリムシがいて、ドッキリすることもある。

あの頑丈そうなボディに、節ごとのつながりがガッシリした長い触角。

どうも、仮面ライダーファンには、たまらないフォルムのようだ。

うっとりと眺めている家族を突き飛ばし、可哀そうだが瞬殺だ。

バラなどに害をなすのは、ゴマダラだけなのか、今一つ確信が持てないので、種類大きさを問わず、全てのカミキリムシが対象になる。

それを、家族に「何するんだよー。」などと責められると、自分がすごく悪い人のように感じてしまい、後味が悪い。

だから、よけいに声を大きくして、後ろめたさを振り切る。

バラの天敵なんだから、見つけたらすぐに知らせてって言ってるでしょ!!

表立って逆らっても、勝ち目はない。

ということで近頃は、私に悟られぬようこっそり観賞会を開いている様子。

そろそろお仕置きせねば。

| | トラックバック (0)
|