家族が各々見たいDVDをレンタルをするので、ネットで予約して、郵便でやり取りするサービスに加入した。
いくつかの料金プランがあるなか、新作も予約でき、月に8枚までレンタルできるものを選ぶ。
一月分の料金を8で割ると、一枚当たりのレンタル料は、近所で借りるよりも安くなる。
ログインし、予約リストに好みのタイトルを入れる。
それぞれが借りたいDVDやCDを登録しておくと、混み具合で前後するが、2枚づつ送られてくる。
利用して分かったのだが、自分はいかにお店に出向き、お店に返すのが億劫だったのかが分かった。
家に届けてくれて、通りがかりのポストに返すだけでいいなら、すごく気が楽だ。
あれやこれやと予約し、週に一回の間隔で見聞きしたいディスクが届くのが楽しみになった。
しかし、家族全員、もともと映画好きではない故、程なくしてネタ切れならぬ、欲求切れになる。
だが、定額制なので、8枚借りないともったいない。
よって、それほど興味をもてない作品を、穴埋め的に予約する。
やがて、届いても見ないで放置するようになる。
同じサービス会社を利用している知人は、海外のドラマをシリーズで予約しているので、予約リストが数ページにもなるという。
対照的に我が家は、一ページ目も埋まらない状態だ。
何故なのかと考える。
私の場合は、テレビで映画の放送をしているとき、それとなく耳に入るセリフに興味が持てたら、腰を落ち着け見始めるのがパターンだ。
最初から見るつもりで、テレビの前に陣取るのがなぜかいやなのだ。
見出すと入り込み、ドキドキしたり、涙したりで大忙しなのに。
先日思い切ってサービスの「お休み」の手続きをした。
お休み中も、予約リストには借りたいものを登録できる。
それがたまったら、また再開しようと思う。
今、ジンワリと日本映画が面白いと、このサービスを利用して、実感した。
ストーリーも、設定も、深みがあるし、見た後心が暖かくなる。
リメイク版などの連発で、どれも、どこかで見たようなハリウッド映画とは対照的だ。
子供の頃は、暗くてジメッとした日本映画よりも、明るくテンポのいいアメリカの映画の方が、断然好きだった。
友達と映画館に行くのも楽しみだったのに。
これは、大人になるとともに、自分の好みが変化したからなのだろうかと考えていたら、ある人がハリウッドの映画事情を話していて、納得した。
巨額の予算が必要なハリウッド映画は、投資家から資金を集めるために、期限がシビアに決められている。
投資に対しての配当を期待されているからだ。
よって、じっくりとストーリーから設定を練っている余裕がない。
だから、世界中に張ったアンテナで、観客が呼べる作品を探し、自国にてリメイクしたりするようになったとのことだ。
なるほど。
先日、日本とアメリカの間で、アニメの制作を協力するドキュメンタリーをやっていた。
一つ目のケースでは、日本で人気の主人公が、アメリカの観客には受け入れ難く、変更が必須とのこと。
が、日本側は、それを認めず、アメリカが折衷案を提示する。
キャラクターをいじられては、作品そのものが全く違うものになる。
過去のアメリカとの契約で痛い目にあった日本側は、慎重だ。
そして、もう一つの作品のケースだ。
制作も大詰めに入り、やっと完成に近づいたとき、有名女優との声優契約が取れたので、突如吹き替えのやり直しを申し入れるアメリカに、頭を抱える日本側。
声優が入れ替わったことで、画面の口の動きも変えなくてはならず、大仕事になるという。
2つのケースに共通するのは、アメリカ側の視点だ。
「観客動員数を、いかに伸ばすか。」それのためには、いかなる変更も当然至極で、なりふり構わずといった様子に見える。
作品の良し悪しなど、二の次なのだ。
これを見て、アメリカ映画が精彩を欠いた理由が分かった気がした。
肥大して、水っぽくなった文化と、さらに熟して、グッとうま味を増した文化。
今、ハリウッドと、日本の映画は対照的だ。
アメリカの映画からは、過去、日本にはない、心に残るものをたくさんもらった。
以前のようにまた、ハリウッドから、素晴らしい作品が生まれることを願わずにはいられない。