宴のあとに
伊勢旅行で食欲のハメをを外し、帰宅してからも制御できないまま、日々過ごす。
ん?
カレンダーに、何か書いてある。
読むと、「健康診断」とあるではないか。
予約したのが先々月。
きれいさっぱり、頭から消え去っていた。
恐ろしくて、体重計に乗ることが出来ない今日この頃のだらけた生活。
すぅーっと、血の気が引いていった。
ど、どうしようっ?!
おろおろと、家の中を歩き回る。
実は、昨年検診を終えた後の診察で、「身長に対する体重も理想的ですし、このままの生活を続けて下さい。」と、以外にも褒められてしまった。
一年後の激変ぶりに、今度は何を言われるだろう・・・・。
なにより、二度と見たくない数字が、「過去の結果」として、これからずっとついて回るではないか。
そう思ったら、いてもたってもいられなくなってしまったのだ。
よし、こうなったら断食だっ!
余分なものをため込んでいる、特に下腹部のお肉を、ちぎらんばかりにつかみながら、心の中でそう叫ぶ。
といっても、まずは普段の「ゆるプチ断食」を復活、さらに厳格化するだけだが。
朝起きたら、ショウガ紅茶に黒砂糖をちょっと入れて、数杯飲むだけ。
もちろん、朝食は抜き。
昼食は量を減らし、ショウガ紅茶と共にいただく。
夜は、ピンポン玉位のご飯に、おかずをちょっとつまむだけにし、食後にまたショウガ紅茶。
そうすると、汗はだくだく出るし、お通じも目白押し。
数日間で、大分スッキリしてきたのを実感できるようになった。
そしていよいよ、健康診断前日。
ここからは、初挑戦。
「プチ断食ダイエット法」の、週末一日断食を実行してみる。
正式な方法は、ニンジンリンゴジュースも飲むのだが、今ない。
よってその日一日、黒砂糖入りショウガ紅茶以外、何も口にしないでみる。
切羽詰まっているからか、不思議とお腹が空かない。
いい調子だと余裕でいたら、外出していた家族が、お土産にかき氷を買ってきた。
断食しているのは内緒なので、一緒に食べてしまう。
ま、もとは水だから、いいよねと。
夕食を作ってる途中、「あ、これ自分は食べれないんだ」と気付いた時、モチベーションが急降下。
それ以外、割と心は平穏に一日が過ぎた。
当日は血液検査のため、当然朝食は抜きで来るよう指示されている。
幸いなことに、特に体調の変化も感じられず、元気よく出かける。
健診会場に到着。
とうとう体重計に乗る時がきてしまった。
係の人が計測結果を声に出さない人だったので、あえて見ないようにする。
というか、怖くて見れない。
全てが終了し、診察室に呼ばれる。
先生の前にある計測用紙の数字が、ふと目に飛び込んできた。
するとなんと、昨年よりも少ない数字が。
おぉぉ!やったぁっ!!
大人しく座っているが、心の中では勝利のダンスだ。
先生のお話も、よく耳に入らないほど有頂天になる。
やれば、出来るんだぁ~。
鼻歌交じりに家路に就く。
計、4食分を抜いていたが、空腹に慣れたのか、あまりお腹が空いていない。
断食の後初めて口にする食事を「捕食」と言って、注意しなければならないことがある。
いきなり普通食を取ったりすると、体がびっくりして不整脈やめまいが起こり、場合によっては、意識を失ってしまうこともあるという。
とりあえず、冷蔵庫にあった水ようかんと、おせんべいを試しに少しづつ食べてみる。
ようかんはお豆を、おせんべいはお米をすり潰したものだから、消化はいいだろうと、勝手に判断して。
しかし、食べ終わって程なく、体がどうしようもなくだるく、眠たくなってきた。
慌てて「プチ断食」の本をめくると、「捕食を食べ過ぎると、消化のために胃腸に血液が集まり、一時的に脳や筋肉の血流が不足して、眠気や疲れが出たりする。」と書いてある。
あらら。
量は少しなのだが、ようかんとおせんべいは、私の体には(?)NGだったようだ。
とりあえず、横にならずにいられなくなり、布団に入る。
幸い2時間程眠ると、すっきり。
いつものとおり、仕事に戻ることが出来た。
目出度し、目出度し。
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