ペット

美しき エ ビ 一 族

エビちゃん、5年連続カレンダー売上トップ、おめでとう!

変わらぬ美貌に、いつもうっとりです!

ということで、久しぶりに我が家のエビちゃん水槽を掃除した。

もっさりと茂った、ウィローモスと、上部からかぶさって来るマツモで、水槽の中は青々。

両者が競うように繁殖しまくった中、時折エビが見え隠れする水槽は、もはや何を主目的に育てているのか分からない状態に。

しかし人の気持ちとは裏腹に、エビちゃん達にとっては嬉しい環境なのか、稚エビが絶えない。

おチビ達が、もう少し育ったらお掃除しよう。

と、先送りにしてきた結果、カオス状態のまま今日に至ってしまった。

年末で忙しくなると、水槽まで手が回らないかもしれない。

という訳で、エビちゃん達のストレスを無視し、急きょ「大改革」を断行させてもらった。

まず、上部にフワフワ漂っているマツモ君達を全員外へ。

それだけで、水槽の中が随分明るくなる。

次に、何処へでも活着し、勢力を伸ばしていく、水中のアイビーことウィローモスっち達を剥がしていく。

除去した両者を合わせると、大きめのボールに、一杯程にもなった。

その間住人達は、キャーキャー逃げ回りつつも、底土をかき回されたことで出て来たなにがしを、大喜びで食べている。

以前エビの師匠にもらったタニシ君達が全部死んでしまい、この頃はだれもガラスを掃除してくれない。

師匠に原因と対策を相談。

エビちゃん達の繁殖ぶりから推察するに、水質の酸性化ではないかという。

逆に師匠の水槽は、ピンポン玉大のタニシ君達がゴロゴロしているが、エビちゃんが増えないという。

むむ。

あちらを立てれば、こちらが立たず、かー。

両者を上手に共存させておられる方はいるだろうが、「こまめさ」「注意深さ」を欠いている私には、実行は無理に違いない。

残念だが我が家では、エビちゃんを優先し、現状のままでやむなし、との結論に行き着く。

なので、ガラス面も人間がお掃除。

外から見てソフトフォーカス状態なったら、「激落ちくん」なる、こすると小さくなっていくスポンジでゴシゴシしていた。

今回あちこちがスッキリしたので、普段は手の入れられないところも擦れて、いつも以上にピカピカに。

次に、エビちゃん達をなるべく脅かさないよう気を使いながら、底に敷いた土に吸引ホースを突っ込んで、汚れを吸いだす。

すると、真っ黒な水が、見る見るバケツ一杯になる。

吸い出して減った分の水は、時間をかけて元の水位まで足していく。

あとは、水質を浄化してくれるというマツモ君のきれいなところを選んで束ね、重しをつけて戻し、終了。

スッキリした水槽の中を、赤と白のストライプが気持ち良さそうに泳いでいる。

100匹はいそうだ。

水草の陰で人知れず築かれた一族の繁栄ぶりを目の当たりにし、大感激。

気がつくと、クリスマスカラーがいっぱいの水槽にへばりつき、うっとりしている。

こっちのエビちゃんも、きれいだな~、と。

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おんな心と 秋の空

母が遅まきながら、韓流ドラマにハマっている。

パソコンを独占するのはいいのだが、続きを見るために、あちこちいじる。

次の日他の者がパソコンを使おうとすると、どうやったら、こうなるの?!という状態になっていて、大変らしい。

ほー。

そんなに、面白いの?

「チャングムの誓い」は、大体見た。

しかし、それ以外は、「冬ソナ」すら見ていない。

第一話だけでも、見てみなよ。

目の前に、パソコンをドンと置かれる。

ストーリーは、大雑把にだが聞いている。

ふむ、この女の子が幼馴染役の子ね。

ほほー、僕ちゃん、こんなに美男子に成長したのかー。

意外だわー。

あ!この人、松たか子さんみたい。

このスケコマシっぽい人は、加勢大周さんタイプね。

など、内容に感動する前に、細部が気になってしょうがない。

テレビで放送するときと違って、字幕が出るので、そっちを読むのも忙しい。

加えて、あちらのファッションセンスが、ハッキリ色づくし。

日本じゃ絶対にしない組み合わせで、申し訳ないが林家ペーさん夫妻を連想させる。

目、目が疲れた・・・・。

パソコンの画面を長時間見ていると、現実に戻るのに時間がかかる。

もういいや・・・。

立ち上がろうとすると、叱られる。

ちゃんと最後まで、見なさいよっ!

母は、「おもしろいね」などの、共感の言葉を聞かないと、気が済まないようだ。

やっと第一話が終わると、感想を促す空気が、周囲に充満していて、緊張する。

「つ、続きが楽しみだね・・・。」

で、しょっ!!

途端に、空気が緩む。

ほっ、これで、開放してもらえそうだな。

その言葉を聞けば、私などおはらい箱。

「帰る」と言っても、パソコンの前に陣取り、顔も上げない。

目をキラキラさせながら、2話目を見始めている。

いやいや。

いくつになっても、楽しみがあるっていいことだよね。

でもさ、このまま恋愛ムードが高じて、新しい父が、出来ちゃったりして・・・。

そうなったら、自分はどうするかな?と、考える。

思春期のお嬢さんならいざ知らず、独立した身としては、心から祝福したい。

う~ん。

でも、実際そうなったら、やはりちょっと戸惑うな。

幸い、チワワの内、一匹がオスだ。

ここは彼に、母の気持ちをしっかり繋ぎとめておいてもらいたい。

帰り際にガシッと捕まえて、抱き上げる。

頼むぞ!ボンレスッ!!

真っ黒な目が、いつも以上に潤んでいるように見える。

勘弁してくださいよ・・・。

と、言っているようだ。

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つれないご主人様

かわいいメイド服が、ディスプレイされていた。

ピンクを基調に、白いエプロンのフリルが、ラブリー。

おぉ、プリマにいいかも。

プリマとは、母が飼っているチワワだ。

ペット用品を売っているそのお店の前で、立ち止まる。

しかし、と踏みとどまる。

最近のプリマは、少し前とは別人(犬)だ。

暑い中の散歩を嫌がり、クーラーのきいた部屋にお籠りしっぱなし。

ごはんはいっちょ前に食べているので、太るのは必然だ。

対照的に、規格外特大チワワ、ボンレスは、最近ダイエットに成功し、見違えるようにスリムになった。

よって、プリマの膨張が、余計に強調されてしまう。

うーむ。

黒いプリマに、ピンクのメイド服似合いそうだけどなー。

でも、丸太のような体にフリルを着せたら、更にボリュームアップ。

だるまさんに、腰エプロンを巻いたようになりそうだ。

けど、かわいいなぁ。

未練がましく考える。

そうだ!ボンレスに着せちゃおうかな?

何かいいもの見つけたの?

合流した母が、覗きこむ。

このメイド服、すっごく可愛いでしょ!

プリマじゃ、パツンパツンだから、ボンレスにどうかな?

折しも、女装が趣味の男性「女装娘(じょそこ)」のことをニュースで見たばかりの母。

男の子に、こんなの着せられますかっ!!

と、一喝されてしまった。

じ、じゃぁ、紺色のメイド服ならいい?と、色違いを指差す。

返事もせずに、遠ざかる母。

よーし、今日からプリマを強制散歩させるぞっ!!と、こぶしを握り締める。

自分でも驚くが、メイド服に、すごい執着だ。

自分が着たい訳ではない、断じて。と、その場を離れた。

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赤と白のストライプ

が、大小入り混じって、泳いでる。

一時、アダムとイヴ状態にまで減ってしまったビーシュリンプちゃんたちが、盛り返してきた。

今年から設置した水槽用のクーラーが、今大活躍。

何時間かおきに、「ブォ~ン・・・」と運転を始める。

水温計をチェックすると、ちゃんと設定温度で安定している。

そのお陰もあり、この頃は次々と抱卵し、生まれている。

もっと早く、つけてあげれば良かったと、家族と反省しきりだ。

エビの師匠に、「黒白が生まれたら、ちょうだい」と言われているが、今のところ全部、楳図かずお邸と同じく、目出度い赤白だ。

生まれた時期によって、様々な大きさ。

極小の赤ちゃんだとて、立派にしましましている。

打って変わって賑やかになってきた今日この頃の水槽を、素通りすることは難しい。

しょっちゅう立ち止まっては、顔を近づける。

「またあいつ、こっち見てるよ」

「でも、あいつが来ると、たまに食べ物落ちてくるよね」

「あぁ、そういえば、そうね」

と、気づいてもらえたら、こっちのもの。

私が来るだけで、エビちゃん達が歓迎して、寄ってくる。

というのを期待してるのに、未だそうならず、残念でならない。

エビちゃん達は、人間があげるエサなどなくても、水槽や水草の表面を忙しげにこそげて何かを食べている。

たまに底土から抜けてしまった水草を戻そうと、土を動かすと、汚れがモワッと出てきて、たちまち水が茶色く濁る。

あぁ、水質が・・・と最初大いに焦った。

ところが以外にも、エビちゃん達には大歓迎された。

下から出てきた汚れ(?)に群がって、夢中でもぐもぐしている。

おぉ!よかったぁ。

家族に叱られずに済むわい。

以来、伸びすぎた水草をチョキチョキしたり、ちょっとレイアウトを変えたりして、こっそり遊んでいる。

最近では、水槽に手を入れるのを、躊躇しなくなった。

むしろ楽しくて、積極的に突っ込んでいる。

きゃぁ!

いやぁん!!

と、エビちゃん達に逃げられまくるのは、寂しいが。

エビの師匠から分けてもらった、タニシくんたちも、気づいたらすごい勢いで増えている。

この勢いは、繁殖というより、もはやコピー。

自分で自分を好きなだけつくれるのに違いない。と思っていた。

しかし、雌雄同体ではないと聞き、びっくり。

先日ふと、師匠の水槽を見て、目玉が飛び出る。

ピンポン玉に近い大きさのタニシが、いたのだ。

あ、あんなに大きくなるのっ?!

この勢いに、成長ぶり。

このままいくと、どちらが主人公なのか、分からなくなりそうだ。

がんばれ!エビちゃん!

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次郎を見習って

エビちゃん達の水槽に、クーラーを設置した。

設定温度よりも水温が上昇すると、ブォ~ンと運転が始まる。

狭い玄関にあるため反響するのか、思ったよりも大きな音をたてる。

そのうち、ガタガタと洗濯機の脱水時のような振動も伴い始める。

驚いて、駆け付ける。

もう、故障?!

慌てて、取説を手に取る。

ポロン。

不要なパーツなのか、小さめのものがいくつか入った、ビニール袋もくっついてきた。

ん?

ふにゃふにゃと、柔らかい。

もしや・・・。

設置した家族を、呼びつける。

運転音が大きいのを不審に思い、「防振マット、ちゃんとつけたの?」と何度も確認したのに、「最初からついてるんでしょ。」と、取り合ってもらえなかったという、経緯がある。

これ、何?

顔に、凄みが宿っているのが、自分でもわかる。

渡されたものが、スポンジ状のものだと分かると、「しまった」という表情になる家族。

クーラーに直行して、うんしょと持ち上げ、脚にくっつけている。

以降振動は、ピタリと止んだ。

真夏日になった昨日。

昨年までだと、氷を放り込んだり、アイスノンを取り換えたり、バタバタしていたろう。

が、今年は余裕だ。

家族がオークションで手に入れたエビちゃん達が、我が家にいたエビちゃん達に加わり、ちょっとにぎやかになった水槽。

赤と白の縞々がいっちょまえの、赤ちゃんエビも、たくさん見える。

パラダイスの復活も近い。

ホウレンソウに群がる様子を見ていると、自然に笑が浮かぶ。

ふと水槽に、家族のしゅんとした様子が映り込んでいるのに、気づく。

エビちゃん達のように、私も家族を大事にしないといけないな。

反省。

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助け合い運動

タニシがいいよ。

前にいた貝類が全て死んでしまい、水槽に藻が増えてどうしようもない。

そう相談すると、家族のビーシュリンプの師匠が、自分の水槽から引き揚げて、何匹かくれた。

いつものように、水慣らしを命ぜられ、一時間ごとにスポイトでタニシの水を抜き、代わりに同じ量のシュリンプの水槽の水を、返す。

そうやって、徐々に我が家の水槽の水に慣らさないで、いきなりポチャンと入れてしまうと、適応できずに、死んでしまう場合があるらしい。

キッチンタイマーに呼び出され、水槽に駆けつける。

一日やっていたら、結構ストレスだ。

私の努力の甲斐あって、元気に水槽の汚れを食べてくれるタニシ君たち。

お陰で、大分きれいになっている。

タニシ君たちは、お掃除だけでなく、その場の水質浄化にもなるという、有難ーい存在らしい。

ほほー。

どれどれと、覗きこむ。

ガラスや水草にへばりついて、休むことなく口を動かしている。

お礼という訳でもないだろうが、タニシ君達の貝を、エビ君たちが時々お掃除している姿も見える。

持ちつ持たれつ、いい関係のようで、ほほえましい。

もう少ししたら、水槽のエアコンをつけて、もっとに快適にしてあげるからね。

高望みをしているので、エアコンの購入費を貯めるのが大変だ。

関東地方も、今日明日中には、梅雨入りの予想がされている。

早くしないと、あの暑い夏が来てしまう。

エアコン代を、食費から捻出するつもりで、ここ数週間、なのはな生協への注文を、控えめにしている。

粗食に不満な家族の我慢も、限界に近い。

先手を打って、ほら、見なよ!と、水槽を指差す。

エビちゃんとタニシくんが助け合ってる様子を!

エビとヒトも、持ちつ持たれつ!

エビちゃん達に癒されてるお返しに、エアコン買ってあげるんだからー。

もう少しの辛抱だから、ね!

と、なだめる日々。

なんて言ってるけど、自分だけ美味しいもの食べてたりして。

と、あらぬ疑いまでかけられる程、苦労が体形に表れない自分が、恨めしい。

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エンゲル係数

今年も夏日を記録するなどのニュースに接すると、「またあの暑い日々が来るのか」と、構えてしまう。

本格的な夏が来る前に、絶対にやっておかねばならないことがあるからだ。

今年こそは、エビちゃん達の為に、水槽用のクーラーを用意しようと思っている。

夏は、水温が30度近くまで上がってしまう。

水槽が小さなうちは、氷を放りこんだり、アイスノンを浮かせたりして凌いだが、さすがに60㎝水槽には、焼け石に水。

昨年はそれで、可哀そうなことになってしまった。

あの悲劇を繰り返すまいと、物色を始める。

数千円から、数万円のものがあり、どれにしたらいいか分からず悩む。

家族は、「安いのでいい」と、ある機種を選んだ。

どれどれ・・・。

それの「レビュー」を読む。

なんと、「安かろ、悪かろ」の評価をする人が大部分だ。

いいかダメかは、設置場所の環境が大きく影響するようで、我が家の場合どちらに該当するか、今の段階では予想できない。

うーむ。

待てよ。

冬場のことを思い出す。

冬は棒状のヒーターを水槽の底に沈めておく。

すると、エビちゃんの同居人の貝がそれに触れて、たくさん死んでしまっていた。

ならばこの際、夏だけでなく、一年中使えるものを思い切って購入した方がいいのでは、と思いついた。

そうすれば、水槽の中は、常春。

皆が元気に暮らせるというもの。

よし、その線で行こう!

再び、どれどれ・・・?

なんと、3万円以上する。

むむ。

家族に、「どうする?」と聞くが、自分の意見を否定されたからか、投げやりだ。

自分の分の定額給付金で買うと言っていただけに、予算オーバーなのもあろう。

しかも、別の家族からは、「定額給付金は、テレビアンテナになった」と言われてしまい、八方塞がりだ。

何言ってんのっ?!と、立ち上がる。

エビちゃんは、家族の一員なんだよっ!

ほらっ!と、手を出す。

家族全員からカンパを募り、というか、むしり取り、目標近くまで確保する。

後は申し訳ないが、食費を削れば、なんとかなりそうだ。

という訳で、最近注文が少ないのは、こういう訳なんです・・・。

そう心の中で謝りつつ、なのはな生協さんのトラックを見送った。

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捨てるかみ 拾うかみ

家族のペット、ビーシュリンプが、この冬ピンチに。

あれ程の数いたのに、家族が世話を怠ったために、2匹しかいなくなっている。

そろそろ春の抱卵時期。

この2匹がアダムとイヴとなり、子孫繁栄となってくれることを願ったが、2匹ともメスなので無理だ。

エビの先輩に相談したところ、抱卵個体がチラホラいるので、産まれたらくれるという。

よかったね

ということで、新たな住人のために、新居をきれいにする家族。

のリセットをするのを、手伝わされた。

リセットとは、水槽の底に敷いてある、砂を交換し、水草をトリミングして、置いてある流木の位置を変えたり、人でいうと、リフォームか。

水槽が大きいので、結構な重労働になる。

半日まるまるかかってしまった。

これが始まると、私は何度も水槽と庭を往復することになる。

エビちゃん達のウンチや、水草の切れ端などがたっぷり含まれた底土や水を、庭に撒いて肥料にするためだ。

普段の水替えの時も、ドロドロに濁った水をバケツにもらい、嬉々と走り回る。

この頃では、あまりに私が喜ぶので、エビが好きなのだろうと勘違いした家族に、水替え役を押しつけられてしまった。

に、捨てるものが有効利用できることが、嬉しいだけなのだが。

家族がリセットし始めて、水槽からの廃棄物が出るまで、庭仕事をしながら待つ。

今日は、先日購入しておいた苗を、鉢に植え替えた。

ついでに、ずっと元気がなくて心配だった庭のバラを、鉢上げする事まで出来て、すっきり。

どんどん伸びるクレマチスの芽や、ピンクのサクラソウに満足しながら、汗を流すと、幸せ気分。

水槽の土を捨てるために、庭まで2人がかりで運んだとき、植えたばかりのクリスマスローズを家族が踏んでしまったのが、残念だ。

ごめんね。3倍返ししておいたからね。

最近買った、アイアンのトレリスがすごくいい。

らかな曲線を描く、つる植物をモチーフにしたもの。

アイアン製品にはあまり見かけない、白い塗装がしてあるので、優しい印象だ。

プスッと、窓から見える位置に刺しただけなのだが、お庭がグッと締まって、手を掛けているように整って見えるので驚いた。

たまには、奮発してみるものだ。

今年は桜も早く咲くそうなので、花粉のピークも早く過ぎるのだろうか。

いつもなら薬を飲んでも効かないと感じる日もあるが、この頃はどんなに強風が吹いても、平気でいられる。

に、庭仕事に夢中になれるのだ。

あるとき、箱で買ったミカンの一部が、傷んでいた。

で埋めようと庭に置いておいたら、鳥がほじくって、全部食べてあって、驚いた。

だって、青いカビがいっぱいついていたのだ。

お腹をこわさないかと、心配になる。

野生の逞しさを信じ、それ以来、傷んでしまったくだものは、鳥さん達に食べてもらう。

ただ外に置いておくだけで、いろいろな鳥が姿を見せてくれるので、とても嬉しい。

しかしこの頃は、この時期部屋に閉じこもっているものぐさな人間が、しょっちゅう庭をウロウロしているので、食べに来れないのだろう。

いつもならとっくになくなっているはずの果物が、つついた跡はあるものの、大分残っている。

明日は春のお彼岸で、父の墓参りに行く。

だから、ゆっくり食べてね。

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君がいなければ

高熱を出した母から、SOSが。

「体温計を買ってきて」と頼まれる。

までどうしていたんじゃいと思ったが、そういえば、水銀の体温計をはるか昔に見た覚えがある。

子供が成長して、滅多に使わぬものだから、どこかへいってしまったらしい。

の出始めは、体が自然にガタガタと震えるほどだったという。

風邪の初期症状はなく、いきなりの高熱に節々の痛み。

インフルエンザに違いない。と、誰もが思った。

伯母達からも、私からも再三予防注射をするように言われていたにも関わらず、一度も打ったことがないのだから、自業自得とも言える。

しかし、放っておくことも出来ず、薬局で電子体温計を選ぶ。

けるのはいいが、すんごく高い計測結果を見たら、余計に熱が上がるのではとの心配もする。

老眼故、とにかく一番数字が大きいのに決め、訪ねる。

ピピッ

38度しかないではないか。

まずは、一安心した。

風邪にはビタミンCと、近所の苺園の苺も、お見舞いに持っていく。

が帰宅した後、だいぶ楽になったようで、半パックほど食べたらしい。

食欲も戻って来て、ぐったりしていたのがやや元気になってきて、ホッとする。

病人には、安静が大切なはずだが、とにかくチワワ達がやかましい。

の枕元に一匹が陣取り、動こうとしない。

かにしているならまだいいのだが、吠えまくる。

どうやら、彼なりに心配しているらしい。

いいところあるではないかと、ちょっと見直す。

メスの方は、心配ながら、母の側でじっとしておれず、うろうろ。

が見舞に行くと、2匹が私の足の周りを吠えながら走り回り、なかなか進めない。

いつもと違う、なんとかしろと、言っているようだ。

忠犬物語が時折人の涙を誘うが、獣医さんに言わせると、忠誠心というよりも、生存本能のなせる技だと種明かしされる。

らの人助けとは、自分におまんまをくれる存在をなくさぬための、必死さなのだという。

むむ。なるほど。

なら、アルプスの救助犬はどうなのかとの疑問も沸く。

やはり、ご褒美のためなのか。

い主さんに不測の事態が起こり、戻れなくなった後、他の人がくれる餌に口を付けずに衰弱した犬はどうなのかと、いろいろ考えたが、母の犬たちに関して言えば、獣医さんは正しい。

この子たちに、ご飯あげて。

夕方になって少し落ち着き、やっと他に目がいくようになった母が言うと、二匹は、私に向って突進してくる。

から餌の場所や、量を指示される間、待ちきれない様子の犬たちは、私に体当たりして催促する。

おまえ達・・・・。

くむなしい思いで、それぞれの食器に盛る。

瞬く間に平らげ、母の元に戻る2匹。

追加命令を待つような、もの欲しげな視線を母に送る。

動機はともかく、母にとってはかわいい家族だ。

これからも母を慰めてあげて欲しい。

の検査で、母はインフルエンザではないという結果が出た。

しかし、こんな騒ぎはもう御免だ。

回復し次第、無理やりにでも注射に連れて行くつもりだ。

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無 欠 快 状

秋頃から、生ゴミの日だけ、ゴミの集積所に通う女の子がいる。

どうやら、一人暮らしのようだ。

彼女が去った後は、複数のごみ袋が破られ、中身が散乱している。

の明けぬ早朝、車のヘッドライトが反射して、早くも作業している彼女の眼が光る。

この時期は、一体どこで寒さを凌いでいるのか心配だ。

と向って話をしたことはないが、確率から女の子だと思う。

まだ体の小さな三毛猫ちゃんだ。

彼女が姿を現すずっと前から、この辺りを我が物顔で歩き回るキジトラがいる。

が我が家の玄関マットをトイレ代わりにするので、撤去せざるを得なくなった。

名はボス。

威風堂々として、人に対しても物おじしない。

が家の庭を当然のように、通路代わりに利用している。

生ゴミを埋めたところが、時々掘り返されている。

ボスのお口に合うものがあったのなら、何よりだ。

にご丁寧に、大きいほうが埋めてあることもある。

返しなどいらぬから、他でやっていただきたい。

そんなボスだが、見かけによらず、5年前から一途な恋をしている。

お相手は、お隣の、美猫ヒマラヤンだ。

毎日窓越しにプロポーズするが、人とガラスが2匹を引き裂く。

めてとぼとぼと我が庭を歩くと、運悪く出くわした私に叱られ、泣きっ面にハチだ。

ボスは、どこで食糧を調達するのか、割とふくよかだ。

が家の庭には、野菜くず位で、ボスを太らせるものなどない。

この2匹の野良猫を、私は密かに尊敬している。

は彼らのように、一人で生き抜く自身がないからだ。

さ、暑さをしのぎ、食料を自分で調達する。

なんと、逞しいことかと、感心する。

り返り、母の猫たちを見る。

不妊手術をしたせいだが、かなり太っている。

よって、毛づくろいしたくても、肉が邪魔して届かないエリアがある。

なんとか届けと願いを込めて体を折るが、限界がある。

コロンとバランスを崩し、笑いを誘う。

一杯伸ばした限界地点に、ハゲが出来るほど頑張って舐めている。

時間があると、掻いてあげる。

も、私も、と寄って来て、モテモテだ。

彼女たちにとって私は、まさしくかゆいところに手が届く、孫の手のような存在なんだろうと思う。

彼女たちは、決して卑しくない。

べ物のかけらを落とすと、ワッと殺到するチワワ達とは、正反対だ。

たちの餌置きには、いつも餌が残ったままだ。

湿気たのが嫌で、残っているものには手をつけず、新しいものを足せと催促する。

自分達が、どれだけ恵まれてるの分かってるの?

ってから、ハッとする。

自分だって、人(猫)のことは言えない。

普段無意識に当たり前と思っていることが、ある日突然がらりと変わったり、なくなったりしないとは限らない。

もかもがなくなって、ボスたちのように自分の力だけで生きなければならないときが来たたらどうするか。

そう考えると、今は天国だ。

ある全てに、感謝したい。

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