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2015年11月

パ  ー  ト  ナ  ー

ひょんなことから、お仕事を授かった。

久しぶりに、家事以外のお仕事をする。

若かりし頃とは、やはり勝手が違う。

「帰宅したら、さぞぐったり・・・」

と思いきや、あらら?

元気いっぱいで、夕食づくりに取りかかれる。

それもこれも、職場の皆さんのお蔭といえる。

有難や、有難や。

ご恩に報いるべく、お役に立たねば!

ということで、今まで以上に時間を大切にしなければならなくなった。

「でも、その度携帯をパカッと開き、時間を確かめるのもな~。」

「そうだ!腕時計!!」

思えば私の唯一の腕時計は、父をあの世に見送ったときに止まったきりだ。

それは、20歳のある日、父からの思わぬ成人のプレゼントだった。

父にしてはと言っては申し訳ないが、

大変センスのいい金の腕時計。

お世辞ではなく、心から叫んだ。

「うわ~~っ!!とっても素敵ですっ!!!

有難うございます!父上っ!!!」

その時の父のはにかんだ笑顔を思い出すと

今でも涙が滲む。

父が病に倒れた折、快癒の願いを託し、何度か修理に出した。

だが、父が眠りにつくのと同じくして止まってしまった、金の時計。

あれ以来、腕に時計をすることはなかった。

「よし、2代目をお迎えしよう!」

ということで、父がくれたのと同じ、

SEIKOの腕時計を吟味。

奮発して、グランドセイコーにした。

久しぶりの、手首の重み。

「今日から、よろしくお願いします!」と見つめる。

(父上、今の私はこの時計にふさわしいのでしょうか?)

父から贈られた時計を初めてつけたときも、

そう思ったっけ・・・・。

白蝶貝の文字盤が、ゆらり。

秋は、涙腺がゆるみやすくて困る。






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