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キ ャ ッ ツ ア イ

バラの開花時期は、ハサミが手放せない。

毎日、散る前の花をちょきんちょきんと、摘み取る。

ある日も、玄関そばのバラの木を手入れしていた。

庭仕事のいいところは、夢中になれることだ。

無我の境地

とまではいかないかもしれないが、気付いたら何もかも忘れて没頭している。

その時も、瞑想モードでハサミを操っていたが、

「コロ・・・・」

という正に鈴を転がすような心地よい音に、引き戻された。

が、

それきりだったのでまた意識をバラに戻す。

しかし、

「コロ・・・・ロ・・・」

「コロロ」

と鈴の音が続く。

同時に、何かが「さやや」と動く気配もしたので、

いい加減鈍い私も、気になってきて振り向いた。

「う、うわっ!!」

猫が

かなりな至近距離

しかも3匹もいて、思わず後ずさる。

「い、いたの~。」

と、動揺を隠しながら話しかけるが

ネコちゃんたちは、じっとこちらを見続けている。

よく見るとそれぞれに、鈴のついた色違いの首輪をしている。

3匹とも白いキャンバスに三毛模様がちりばめられて、

よく似ている印象だ。

「そうか~!

3姉妹だったんだね~!!」

お向かいで飼っている猫ちゃんに違いないが、

いつも1匹の時しか見ていなかったので、気付かなかったのだ。

飼い主さんに似たのか、品のよい佇まいに、おっとりとした雰囲気。

そのしなやかな存在に、しばし釘づけになってしまった。

なんだか癒され

背中を向けるのに一つも不安を感じなかったので、

「お散歩の邪魔して、ごめんね。」

と行方を確かめもせずまた作業に戻り立ち上がると、

もう消えていた。

以降、

「今、お客さんが来てたよ。」

家族が玄関を入るなり、こう告げることが増えた。

「あ、また来てたんだ~。」

と答えながら、

あの時間が止まったような雰囲気を思い出す。

そんなことが続いたある日、玄関チャイムが鳴った。

出ると、お嬢さん達の飼い主さん。

なんと手作りのお菓子を、おすそ分けに来て下さった。

「うわ~い!」

と大喜びしながらお礼を申し上げ、ドアを閉める。

その夜、布団の中で物言いたげだった飼い主さんの目を思い出して、

ピ~ン!

ときた。

(お詫びのつもりだったのかも・・・・・)

猫がお好きでないご家庭から自治会に、

マナー違反の苦情が入ることがある。

普段からご近所に気配りを絶やさない飼い主さんは、気にしていたに違いない。

ネコちゃんたちの訪問を、純粋に喜んでいる我が家。

これからも、気兼ねを続けるなら、かえって申し訳ない。

(迷惑どころか大歓迎です~!)

と、伝えるべきか

迷っている。


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