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鈍さのメリット

自分でいうのもなんだが、鈍い。

ので、ズバッと言われないと、気付けない。

遠まわしだったり、たとえ話を聞かされるなど、やんわり諭された位では理解できない。

数日が経過し、ハッと気付く。

「あれって、私に対する嫌味だったのかな?」

気付かず、エヘエヘって笑ってたよー。

と、恥ずかしくなる。

これだけ鈍いと、知らず知らず危ない目にあってもおかしくないと、自分でも思う。

それを防がんと、自分なりに対策を講じる。

消費者講座に参加して、悪徳業者の手口やそれに対する対処の仕方を学んだり、

「騙しのテクニック」などの本を見かけたら、買って読んだり。

しかし、一通り知ったからといって、安心は出来ない。

騙しの手口は日々変化、進化を遂げているので、最新の情報を仕入れる心づもりが必要だ。

ところが、罠は思いもかけない身近なところに。

仕事でご一緒した女性に、自分がターゲットにされていたのだと最近知ったのだ。

彼女と私はほぼ同い年。

仕事の合間にちょっと世間話をする程度だったのだが、やけに話が合うので、好感を持ち始めていた。

話が深まると、益々親近感。

何故なら、家族構成から出身地まで、共通点がてんこ盛りなのだ。

やがてある日彼女が、「今度電話してもいい?」と言う。

「もちろん!」と、番号を伝えた。

程なく掛ってきた電話は、家庭内の困り事の相談。

経済的に余裕がないのに、旦那様が家を新築すると言い出したという。

このままでは、家庭経営が破たんしかねないと思わせる出来事を次々あげるが、わたしときたら、

「それは、大変だねぇ。」

的な相槌を打つぐらいしかできなかった。

しかし、深刻そうな話の割には、車はそれなりのクラスのものだし、垣間見えるお暮らしぶりは、何不自由ない様子だ。

??

こんな時は、経験豊富な母が頼り。

すると母、「本当はお金あるんだよ。」。

だよねぇ・・・・?

かなり個人的な打ち明け話をされた割に、電話はそれきり。

会っても、いつも通り。

私も抱いた疑問で彼女に対する気持ちにブレーキがかかり、配置転換等をきっかけに疎遠になっていった。

それから数年が経って、彼女の金銭トラブルを耳にする。

そこで初めて、「あぁ、私にお金貸して欲しかったのかなぁ?」と思いついた。

新春の、手相占い。

名前や生年月日等を答えると、パラパラ本のページを繰る占い師さん。

「あなた、○○○な方じゃない?」

と言う感じで、なるべくこちらに語らせようというのが垣間見える。

しかもたまに、「ご家族○○でしょ!」

と断定的に言っても、こちらが「いえ・・・」と否定すると、意見をあっさり修正してくる。

ははぁ、これはもしや。

と以降、イエス、ノー位で口を閉ざすと、占い師さんが明らかに焦っているのが伝わってくる。

さすがにプロとして申し訳ないと思ったのか、本来一人分の料金で、家族全員を占ってくれた。

終わって立ち上がりながら、「ありがとうございました!殆ど全部当たってました!」と言うと、満面の笑みで見送ってくれた。

その夜、疎遠になってしまった彼女のことを思い出した。

「この人とは、すごく気が合う!」

と思った会話の内容を、心の中で反芻する。

「生まれは何処?」と彼女。

「山形」と私。

「えっ!私も!山形の何処?!」

「鶴岡」と答えると彼女の目が大きく見開かれる。

「やだ、同じーっ!!」

今思うと、私の答えに追随する会話ばかりだったような・・・・。

成程なー。

こういう風に、相手の心を掴むのか―。

と、悟った。

疑ってかかるのは寂しいし嫌なものだが、ご注意を。

私が察しのいい方だったら、あの時どうなっていたのだろうか?

鈍くて、いいこともある。

とも、悟った。

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