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マルシェの女神たち

母と朝、成田の市場に行ってきた。

例年、夜の明けないうちに行くが、今年はのんびりと、すっかり明るくなってから出掛けた。

暗いうちは、プロの世界。

市場内を、忙しく走り回る車や、市場独特のカート(?)を避けながらの買い物になる。

が、この時間になると、すっかり一般客が優勢だ。

手打ちそばの実演や、焼きそばなどの屋台が出ていて、ちょっとしたイベントの様相を呈している。

食べたいな。

という欲求を呑み込んで、目的のお店にまっしぐら。

毎年大晦日に母が、すきやきをしてくれる。

そのメインの牛肉を、買いにきたからだ。

「国産どれ?」

「これが和牛?」

など、食の安全に関して、買う側が注目し始めたのを感じるやり取りがあちこちで交わされている。

母は、2kgもの国産牛をゲット。

ズッシリ重い袋を抱え、次のお店に。

栗きんとんに入れる、栗の甘露煮。

お雑煮に入れる、鶏肉。

すき焼きに使う、卵。

そして、いつも揚げたてのコロッケを買って帰る。

今日警備員さんに誘導されて入ったのは、いつもと違う駐車場。

買い物したものを車に積み込んでいると、ふと野菜市場が目に入った。

「農協で買おうと思ったけど、買っていっちゃおうか。」

同意を求めるような口調でありながら、人の返事も聞かず、さっさと歩き出す母。

いつものことだが。

後を追っていくと、人気のない一角に積まれた野菜の箱の山の中に姿を消す。

が、すぐに戻って来た。

「プロ用の野菜なんだって。」

だってあそこ、他と雰囲気が全然違う。

言われなくても、誰も近寄らないよ。

と思ったが、黙っている。

気を取り直して、お客さんで賑わっている野菜広場に、向かう。

近づいてみると、蓋を開けた段ボールが、所狭しと並べられている。

狭い通路を歩きながら、品定め。

目当てのものを見つけては手にとって、会計所に並ぶ。

ところで市場では、伝票がものをいう。

これを持って会計にいくと、お支払いがスムーズだ。

スーパーのように、バーコードを読む装置などない。

それぞれのお値段は、段ボールの端っこにマジックで書かれているだけ。

会計さんは、全部のお値段を記憶していられないので、伝票がないとそれを、いちいち確認しなければいけなくなってしまうのだ。

「並んでる人で、伝票持ってる人いますか~?」

と、呼びかけるが、皆首を横に振る。

自分も含め、ズラリと並んだ人は誰も持っていなかった。

初めて入った場所なので、伝票を書いてくれる人がどこにいるかも分からなかったし、それらしいものを持っている人も見なかったので、そのまま並んでしまったのだ。

「じゃ、自分で値段調べてね」

と、しぶしぶ計算を始める、窓口の女性。

これ、いくらだっけ?

並んでいる間母が、持っている大根を指し、聞いてくる。

えと、100円。

じゃ全部で800円ね。

それ程買っていないので、すぐに計算できる。

私達の番が回って来たので、自己申告して、支払いを済ませた。

が、大根のお値段を言ったとき、やり取りを聞いていた別の担当者さんが「それ違うんじゃ・・・」という反応をしたのが気になった。

帰りに確認するとなんと、150円ではないか。

100円は、隣の箱の大根だった。。

どうする?

と、母。

払いに行こう。

と、引き返す。

先ほどの女性に、「実は・・・」と事情を話して、足りなかった分の小銭を差し出すと、「あっははっ」と、笑顔。

こちらのミスも責めず、「よいお年を!」と見送ってくれた。

なんか、ほのぼの嬉しかった。

江原さんがテレビで、「お正月の門松なども、生きている本物でないと、神様は宿れませんよ。」

と、言っていた。

なんと。

毎年、自治会の回覧で回って来る、印刷された門松の紙を門に貼っていた。

神様来てくれてたんだろうが、お鎮まりになる「よりしろ」がなくて、帰ってしまったに違いない。

なんて、申し訳なくも、もったいないことをしてたんだろう・・・・。

と、反省。

今年は、松買うぞ。

と決めていたので、市場の花屋さんで母が買い物をしてるとき、私も覗いてみる。

「若松」と書かれた松がたくさんバケツに活けてあった。

お店のお姉さんに、「これ、門に飾ってもいい松ですか?」

と、聞いてみる。

「はい!うちのは大きいので、門松にも、大丈夫ですよ。」

と、のこと。

ほほー。門松(もんまつ)っていう言い方もあるのかー。

大きめなのを選んでもらって、お姉さんが両手に持ち、「この組み合わせでいいですか?」

と、聞いてくれる。

が、右手の方がどう見ても小さい。

指摘すると、一生懸命同じになるよう選び直してくれる。

あぁ、申し訳なや。

じゃ、この一対で。

と、ニッコリ笑って、包んでくれた。

市場には、威勢のいい男性も多いが、素敵な女性もいっぱい働いている。

有難や、有難や。

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