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使用上の注意

マイケル・ジャクソンが亡くなったことは、少なからずショックだった。

登場する度に、その痛々しい変化にくぎ付けになり、取り上げられる話題は、スキャンダラスなものばかりに。

申し訳ないが、「やっぱり」という言葉が、瞬間的に浮かんでしまった。

衝撃のニュースと共に何度も流される絶頂期のプロモーション映像は、今でも惹きつけられ、いつまでも見ていたい程魅力的だ。

もっと、じっくり見たい。

と、家族が「ビデオ・グレイテスト・ヒッツ~ヒストリー マイケル・ジャクソン」を購入。

見終わって、改めてマイケルの才能に感嘆した。

意外だったのは、前振りの長さ。

時代が進むごとに、長いドラマから始まり、なかなか唄い出さない。

最初、「間違って買っちゃったかな?」と心配になった程だ。

しかし、じっくり見ていると、彼の演技力に感心した。

英語はさっぱりなので、例えセリフが棒読みでも、私には分からない。

が、彼の表情や目線などが、その時々の場面に相応しく、なかなかの役者っぷりに見える。

「スリラー」でのおどけぶりや、臆病で逃げてばかりいる若者の鬱積した感情を、歌で爆発させるまでの変化などが、とてもよく表現されていると驚いた。

テレビで見慣れた唄の部分を当時は、その表現方法や、全体から溢れ出る爆発的なパワーにただただ圧倒されるだけだったが、今はその中に、根深い人種差別の問題や、彼のスター故の孤独な一面が浮かび上がって見え、また違う感想を持った。

私がこの中で一番好きなのは、「ロック・ウィズ・ユー」だ。

凝ったドラマも設定もなく、スパンコールの衣装に身を包んだ彼が、優しく、そして少し照れながら唄う。

その笑顔が、何ともかわゆくって、ぎゅーっと抱きしめたい程だ。

ジャクソンファイブのおちびちゃんが成長して、お年頃になった頃。

小さなスターシンガーが、青年になっても人気を保ち続けることは、あまりないように思う。

彼の個性と才能を見抜き、「キング」にまで押し上げたプロデュース。

その一団の凄さにも、改めて感服した。

雑誌「フォーサイト」8月号に、「幻の日本公演」についての記事があった。

それによると、最後のリハーサルになってしまったロンドン公演は、ワールドツァーの皮切り公演の計画だったとある。

ツァーの中には、「東京ドーム」での11回公演も含まれていたという。

最後の映像となってしまった、リハーサルでのマイケルは、あの頃と変わらず切れのあるダンスをエネルギッシュに踊っていた。

「くすり」

本当は人を助けるものなのに、この頃どんどん嫌な響きを含んで語られるようになってしまっている。

稀代の逸材を、世界でも日本でも、これで失くすことがいつまで続くのだろうか。

もったいなや。

口惜しや。

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