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秘密の花園

とお花見に行った。

ハラハラと散り始めた木。

満開直前の木。

場所と木の成熟度によって差が出るのだろうか。

て咲きそろった頃というのは、ないのかもしれない。

グレイッシュピンクの霞を見上げ、

今日で、よかったね」と頷き合いながら、父の墓を掃除する。

ると、先月のお彼岸に供えた花束のゆりの蕾が、開きかけている。

れてしまった他の花と共に捨ててしまうのは、もったいないな。

、ケチな私は思ってしまう。

素直に口にするが、もしそんなことをしたら、お父さんが恥をかくと母に言われ、しぶしぶ撤去した。

なるほど。

隣りやお向かいさんから、「お宅の遺族は、エコですな」ぐらい言われてしまうかもしれない。

その霊園は、食べ物をお供えしたら、残していかない決まりになっている。

カラスや、小動物に荒らされる可能性があるからだろうか。

ち帰るのが前提なので、父の好みを加味しつつ、自分が食べることを考慮して、お供えを選ぶ。

このときは、父母の大好物、豆大福。

ゴロゴロと皮に入った赤えんどうに、ほんのり効いた塩味がたまらない一品だ。

参りを終え、霊園の桜の下でのお花見タイムになった。

各々が、食べたい物を買って持ち込む。

ヒバリや、ウグイスの声を聞きながら、外で食べるお弁当は格別だ。

食欲も増し、いつも以上に箸が進んで、困る。

このときの母は、一つに決められなかったらしく、複数のパックを広げていた。

お稲荷さん、巻物バラエティ、ボリュームサンドイッチ。

しづつつまむのだろうと思っていたが、「御馳走さま」と立ち上がった母の前に視線を移して、度肝を抜かれる。

お稲荷さんと、巻きものがちんまり残っているだけで、サンドイッチはなんと完食している。

これが、かかりつけ医に、5kg痩せるように指導された人のすることだろうか。

し歩いて来る。」

さすがにまずいと思ったのか、桜並木に沿うように歩き出す。

10分程して戻った母が、興奮気味に、報告する。

拡張を続ける霊園の新たなスポット、「洋風霊園」を見てきたらしい。

大分前、新聞に入っていた折込チラシを私も見たが、墓石も洋風で、周囲にはバラがたくさん植えられているとあった。

入口は車が入れないほど狭かったのに、ズラリと並んだアーチに、数え切れないほど植えられた花木。

なんと、池まであったという。

あそこまでとは思わなかった」と、しきりに繰り返しながら、今度は豆大福をほおばり始めた母を、信じられない思いで見つめる。

あなたの食べっぷりも、負けてないよ。

とは言えなかったが、バラの季節になったら、私も見に行こうと思っている。

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