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のぞむと のぞまざると

輸入野菜のお仕事を、お手伝いしたことがある。

各国から空輸されてきた野菜や果物を、スーパーなどに陳列できるまでにまとめるお仕事だ。

ボールや木箱を開封し、傷んだものを取り除く。

指定された大きさやグラムに分類し、パッケージングする。

お仕事をしながら、ずっと感じていた。

どうして、こんなに手間をかける必要があるのかと。

お給料を貰っていて申し訳ないが、「余計なお世話」仕事ではないかと思わざるを得なかった。

買う人達も、私たちの作業を知ったら、好ましく思わないと思う。

えばアスパラ。

スーパーで何気なく手に取るあの状態になるまでに、いくつもの工程がある。

から出して、検品する人。

1束単位に計量して、コンベアーに流す人。

根元にゴムをかける人。

穂先を揃え、首にテープを巻く人。

根元の不揃いをなくすため、同じ長さになるようにカットする人。

最後に箱詰めする人。

に穂先があちこち向いていると、流通中に欠けやすくなるので、数本が全て内向きになるように、丹念に修正される。

、人が触れたものを「清潔ではない」と感じる人が増えているようだ。

自分自身も「汚れている」と感じるから、一日に何度も、抗菌殺菌効果があるとされる洗剤で手洗いしたり、部屋にスプレーしたりする。

スーパーで買い物カゴに入れたアスパラから、上記の工程ごとプラス、スーパーで品出しした人の分も加わった数の指紋がたっぷり出たら、どう思うだろうか。

しかも、手がかかっている分が、値段に反映されている。

海外のスーパーのように、山積みした中から必要な分をバラで買う方が、人手やコストがかからない分、安いはずだ。

このお仕事をするまで、売り場の野菜や果物が、きれいで、きちんとしてるのが当たり前と、無意識に思っていた。

成田空港に近い故、舞台裏を知る機会をもち、異様ともいえる程のキチンとさを求められていることに気付いた。

めたから、与えられたのか。

えられたから、当たり前と受け入れたのかは分からないが、私は「そんなのいらん!」と思う。

た目が悪くても、不揃いでも、安くて安全なものなら、喜んで買う。

本袋詰めのキュウリを100円で売っているとする。

その横に、同じものを1本30円、無選別のバラ売りで置く。

本も必要ない人、安いのが何よりの人は、バラを買うだろう。

綺麗を求める人もいるだろうから、両方を並べて売ってみるのだ。

スーパーによっては、以前からこういう売り方をやっている。

たまに行くと、必要なだけ買えるので、バラの方を手に取ることがほとんどだ。

最近、このように売るお店が増えている気がする。

不況で、益々「余分なものにお金をかけたくない」という気持ちが強くなっている。

1つのサービスをカットすれば、雇用の問題が出てくるが、人手不足の職種は様々あり、しかも深刻だと聞く。

本当に必要な方向に人財を向ければ、滞りがちな社会の仕組みがスムーズに回り出す。

もの知らずが勝手に描いた夢故、単純で強引だ。

冗談じゃない!」と思われた方、お許しを。

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