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目か 口か

以前NHKスペシャルで取り上げられた、「幻のサメ」が2頭、千葉の海で捕獲されたとの報道が。

鴨川シーワールドで一般公開されたそうだが、可哀そうに、3日目に2頭とも衰弱死してしまったそうだ。

深海を住み家とする故、その生態は謎に包まれ、NHKの1年に渡る根性取材のお陰で、我々も目にすることが出来た。

有り難や、有り難や。

スィーと泳ぐ姿は、ただの白いサメにしか見えぬ。

しかし、ご飯を食べる時、彼らは信じられない変貌を遂げる。

なんと、口がガバッと、飛び出すのだ。

番組で骨の仕組みが詳しく紹介されていたが、口全体が折りたたみ式のカラクリのようになっており、普段は下顎の中に収納されている。

多くの深海ザメの種のなかで、そのサメだけが特殊な進化をした理由を、専門家は泳ぎの未熟さを補うためではないかと推測していた。

なんと・・・。

の中で生活するのに泳ぎが苦手とは、かなづちの私よりもかわいそうではないか。

そのサメ「ミツクリザメ」は、東京湾の栄養豊かな海水により、プランクトンが豊富で、餌に不自由しない環境で幼少期を過ごし、大人になると更に深い海底に移動し、繁殖するそうだ。

今回含め、今まで度々発見捕獲されたのは、若いサメがほとんど。

い体色が、それを表している。

かに、取材のなかで海の中を泳ぎまわるのを見たが、ゆら~、ゆら~と、割と呑気な感じだった。

成程あれでは、狙った獲物に逃げられてしまう確率も低くはなさそうだ。

が飛び出すほど、お腹を空かせてきたんだね。と、変な同情をする。

番組冒頭に何度も映された、大人の死体は、飛び出した口に細い無数の歯。

地上に引き揚げられて、体中が真っ赤に変化し、正に英名の「ゴブリンシャーク(悪魔のサメ)」そのものだった。

どんなに凶暴なサメかと思ったが、泳いでいると愛嬌があって、かわいい。

の中で生きることの一番の基本、「泳ぎ」がヘタと、専門家に言い切られてしまったサメに、いつもダメだしされる自分を重ねて、親近感を持つ。

しかし、深海にはまだまだ「あなたの知らない世界」が待っていた。

ミツクリザメをおびき寄せるため、海底に餌を沈めると、たくさんの深海ザメ達がわっと群がる。

それぞれの名が表示されるが、中でも度肝を抜かれたのが、「モミジザメ」だ。

数種のサメに混じって現われたときに、思わず「ぎゃっ!!」と心の中で叫んだ。

はずれた大きな目は、顔の大部分を占めている。

まるで、ウルトラマンなどに出てくる、「なんとか星人」のようで、申し訳ないが、異様だ。

番組では、さらりと流していたが、途中、主役のゴブリンシャークよりも気になってしょうがなかった。

録画していたので、再度見てしまった程だ。

何度見ても、やっぱり怖い。

は口ほどにものをいうとされるが、この深海勝負、口も負けていない。

といい、目といい、深海って、「深い!」と、改めて思った。

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