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プチプチプッチん

友人の結婚式が終わって、ロッカールームで着替えをしていた時だった。

の中から、来るとき車中で読んでいた本が、床に落ちた。

バサリとカバーが外れ、表紙がむき出しに。

それを見て、となりのロッカーを使っていた人が、歓声を上げる。

あら、それに出てくる人、○大にモデルがいるのよ」と。

この方どなただろう?」と考えているときだったので、何人かの名前を言われたが、聞き取れなかった。

そのとき真っ先に頭に浮かんだのは、「漆原教授みたいな人が本当にいたら、周りは迷惑だろうな~。」ということだ。

この作品がきっかけで、シベリアンハスキーの人気が沸騰した。

そう、「動物のお医者さん」だ。

られざる獣医さんの卵たちの日常が、大変楽しく描かれていて、大人気だった。

その場にも愛読者が数人いて、「あ!もう出てるの?帰りに買っていかなくちゃ」と口々に言っている。

登場人物も、登場動物も一筋縄ではいかぬ個性派揃いで、全体のクオリティがかなり高い。

に、文系の私などからは想像もできない、理系学生さんの日常のおかしさが満載だ。

まだ読んでいない人には、一読することを強くお勧めする。

ところで、多くの大企業のトップや要職につく人は、一流大学の文系出身者だと聞く。

系は広く浅く、理系は、一分野を深めるイメージが一般的で、言葉は悪いが、「専門○○」よりは、広く総合的な能力を持つとされる文系が、重用されてきたらしい。

しかし今は、事情が変わってきたという。

入社員を迎える企業側からすると、講義、実験、レポートと、勉強に忙しい理系の卒業者の方が、当たり外れが少ないということで、好まれているらしい。

それだけではない。

仮説を客観的に見据え、それに向かって試行錯誤し、突き詰めるという思考回路や行動性が、そのまま、目標(ノルマ)達成するために努力することと重なり、結果を出しやすい人間を形成すると見られている。

屋さんに行っても、理系を取り上げた漫画や読み物がたくさん出ている。

さわりを読んだだけだが、主に理系の男性を、「真面目でかわいい」と、好ましいオタクとして受け止めているようだ。

かに自分の周りの理系くん達をみていると、頷ける内容だ。

ノーベル賞を、複数の日本人科学者が一度に受賞したり、理科離れを懸念して、学校の授業でカットされてしまった実験を請け負う塾が盛況だということといい、理系に追い風が吹いている。

しかし現実には、理系の分野を深めても、日本社会では食べていけないという悲鳴は深刻らしい。

の環境を手に入れられたのは、技術の進歩や、新素材の開発など、理系の方々の力によるところが大きいはずなのに、だ。

じ研究をするにしても、アメリカに渡って認められると、下にも置かぬ扱いをしてくれるという。

まいも高級住宅を与えられ、使用人や、実験室には助手も付けてくれる。

もちろん報酬も桁が違う。

そうなると、優秀な理系くん、さん、達が「日本じゃ、やってらんね!」となるのも当然だ。

優秀な頭脳の流出をこれ以上許していていいのか。

こういうところでも、危機感を持ってもらわないと、日本の将来が危うい。

天然資源がない分、人が資源の日本だからだ。

先進国中、教育にかけるお金が最低のままでは、他国に追い越されるだけでなく、いい人材が埋もれてしまってもったいない。

もちろん、優秀と思われる子に予算を集中させるのではなく、全体の学力を底上げすることが、大前提だ。

その上で、向上心のある子が、経済的な理由で勉強を諦めずにすむよう、手厚く援助するシステムを作って欲しい。

研究に携わる方々が、研究に専念できるような援助も、早急に進めなければならないだろう。

先輩が食べていけない姿を、後輩に見せるなど、絶対にしてはならないはずだ。

そして、今の生活の質が、優秀で頑張りやの世代の「貯金」であることを自覚しよう。

え」を食いつくしたら、何が待っているかは、不況の今なら容易に想像がつくのではないか。

いいところを外資に抑えられ、日本国内でありながら、日本人が報われない労働環境に甘んじる。

るる。

そうならないためにも、お子さんがいる方は「動物のお医者さん」などを読ませ、大学は楽しい、勉強はやりがいがある、と思わせよう。

いい大人も夢中になるほどの名作だ。

ちなみに、私にとって、印象的なキャラは、花とゆめコミックスだと10巻に出てくる、プチだ。

仔犬の頃、さぞかわいかったんだろうなと思う。

プチにはこだわりがあるが、それに夢中になっているうちに、最初の目的を忘れるところが他人(犬)とは思えない。

この作品を読んでいると、今からでも、大学生になりたくてしょうがなくなる。

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