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代償として

受話器を取ると、知らぬ相手だった。

事故の相手の・・・」と言われて咄嗟に口を突いて出たのは、「いつのですか?」だ。

相手にしてみれば、「そんなに事故にあってるの?!」と思ったかもしれぬ。

事故の状況などを簡単に説明してもらって、ようやく思い出した。

んだことは、いいことも悪いことも瞬忘だ。

しいことがインプットされると、それまでのデータが、ところてんのように押し出される頭ゆえ、勘弁して頂きたい。

用件は、裁判所に提出する書類のことだった。

て保険会社さんにお任せしていたので、「そちらに聞いてみて下さい」と答えて、電話を切った。

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知人は、信号無視で双方の車を廃車にした。

い、相手が軽いむち打ちになっただけで済み、自分は無傷だった。

裁判所の判断は、免亭と、罰金50万円。

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その電話から1週間後、今度は検察庁から電話があった。

相手の量刑についてだった。

それは、家族が自転車で通行中ひき逃げされた事故なのだが、幸運にもけがは打ち身とかすり傷。

自転車は買い替えずに、修理で済んだ。

目撃者のご協力と、成田警察署の粘り強い捜査のお陰で相手が見つかり、手続きもすっかり終わっている。

しろ、その相手からの電話で、ようやく思い出したばかりの事故だ。

、相手に対して、遺恨はない。

むしろ、定職がないなか、分割で保険金分を保険会社に弁済し、全額返し終わったと聞き、見直していたぐらいだ。

家族も自転車も、元気で毎日を過ごしているし。

むむ。なんと答えたらよいだろうか・・・。)

え切らない私に、担当者が具体的に問うてくる。

起訴、罰金、○○の順に重くなります。

○○はよく聞き取れなかったが、ある期間の拘束と思われる。

いくら事故の損害が軽くても、ひき逃げだ。

不起訴でおとがめなしとは納得がいかぬ。

しかし、けなげにコツコツ保険会社に弁済をしたことを思うと・・・・。

、悩みに悩んだ。

これって、裁判員の予習なのか?」が頭をよぎる。

結局、はっきりとは答えなかったが、自分の中に具体的に浮かんでいたのは、片手に収まる罰金だ。

お互い完璧でない人間同士だ。

人が人を裁くことの重さ、難しさを、また改めて知ることになった電話だった。

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